最新の脳科学に基づく定期テストで成果が出る勉強法 その② ~「短期集中型」で高得点を取る勉強法~
こんにちは。友塾塾長の田中研一郎です。
ゴールデンウィークを目前に控え、テンションも上がり気味の今日この頃ですが、
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
前回、私のブログでは、「最新の脳科学に基づく定期テストで結果が出る勉強法 その①」
として「『コツコツ』派の人が陥りやすいもったいない勉強法」についてお話ししました。
今回は「『短期集中型』で高得点を取る勉強法」です。
「ゴールデンウィーク後半には1学期中間テストに向けての勉強計画を考えないと!」
という人もいるでしょうから、今回のアドバイスを参考にテスト勉強のスケジュールを立ててもらえたらと思います。
皆さんは以下のような経験はありませんか?
「2週間前から計画的にテスト勉強を進めてテスト範囲の勉強は終わらせたのに、テストで点は取れなかった」というものです。「自分は『短期集中型』ではない」と思っている人でも、きっと何度かあるのではないでしょうか。
「普段からコツコツ勉強しないのが悪い!」と言えばその通りなのですが、それでも、ひととおりテスト対策をしたのに結果が出なかったということに納得いかない部分もあるでしょう。そしてショックでもあり、「苦手意識」につながっている人もいらっしゃるでしょう。
しかし、「勉強の進め方を少し変更すれば『短期集中型』でも定期テストで結果が出せる」そういう方法があれば、一度チャレンジしてみたくなりませんか?
人間の脳の仕組みを意識した「定期テストで成果が出る勉強法」、
その2つのポイントは
①テスト直前にもう一度解き直しの時間をとること
②1回で全部覚えようとせず、2周目・3周目に分散させて学習する計画を立てること
です。これだけでなぜ効果が出るのか、前回もご紹介したシリーズ累計90万部突破の大ベストセラーのビジネス書『アウトプット大全』(樺沢紫苑著)に基づいて説明します。
まず、人の脳の記憶のメカニズムについて、本文から引用します。
— 脳に入力された情報は、「海馬」というところに仮保存されます。その期間は、2~4週間です。海馬の仮保存期間中に、その情報が何度も使われると、その情報を「重要な情報」と判断し、「側頭葉」の長期記憶に移動します —
そして筆者は、
— 2週間で3回以上アウトプットすると長期記憶として残りやすくなるといいます―
とも述べています。
この脳の仕組みから、
「2週間前から計画的に勉強を進めてテスト範囲を終わせたのに結果が出なかった」
という人の失敗の原因は以下のように考えられます。
①テスト範囲の大部分は授業後1カ月程度経過しているので忘れてしまっている可能性が高く、本来《アウトプット》になるはずのテスト勉強が「再インプット」になってしまっている。
②テスト2週間前に勉強した内容も解き直しをしないとテスト期間中には2週間以上経過して忘れかけている
さらに、筆者は『アウトプット大全』を出版した翌年に『インプット大全』という本も出版して「アウトプット力を高めるためのインプット術」を説いており、その本では、
「脳が一度に記憶して処理できる情報は3つまで」と述べています。
したがって、脳の記憶のメカニズムで意識すべきポイント
「2週間で2~3回使うこと」
「一度に処理する情報を絞ること」
を織り込んだテスト勉強の進め方が、先にご提案した
①テスト直前にもう一度解き直しの時間をとること
②1回で全部覚えようとせず、2周目・3周目で完了する計画を立てること
になるわけです。
いかがでしょうか。
脳のメカニズムを知って勉強計画を少しアレンジすることでテストの点を上げられそうな気がしてきませんか?
これまでテストで点が取れなかったのは、
苦手だからではなく、脳の仕組みを無視した勉強法をしていたから
かもしれません。
今回の話が皆さんのテスト勉強の参考になれば幸いです。
次回は、3月のセミナー実施以降に私が知った情報を交えて
「予習はなぜ必要なのか?」についてお話ししたいと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
おすすめ図書(参考文献)
タイトル:『アウトプット大全』『インプット大全』
著者:樺沢紫苑
出版社:サンクチュアリ出版