何故「大根役者」と言うのでしょう?
「あんた、ほんまに大根役者やに。あんたには向いてへんわ劇の主役なんか」(原文ママ)
こんにちは。友塾英語担当の田中隆祐です。
上記のセリフは中学3年生の時文化祭の劇で主役を務めた私が、
演技終了後に母から言われた言葉です。
当時、「大根役者」=「演技力のない役者、芸のまずい役者を嘲って言う語」
ということは知っていましたが、
何故そのような言い回しが生まれたのかなど、まったく疑問にも思いませんでした。
今年の5月、連休中に電車で実家に帰っているとき、
妻が飲んでいたペットボトルのお茶のパッケージに
「何故『大根役者』って言うの?」と書かれているのを見つけました。
私は16年前のことを思い出し、悔しさを噛みしめながら書かれた文字を読みました。
そのペットボトル曰く、大根は食中毒になりにくい食べ物なんだそう。
食中毒になることを、「中る(あたる)」と言いますよね。大根は「あたらない」食べ物なんです。
「あたらない」ということは、役者さんにとってみれば「売れない」ということ。
つまり、あまり演技が上手ではない人のことを指すわけです。
これには諸説ありまして、
大根が白いから「素人」にかけて言ったとか、
「大根おろし」から「降ろし」となって、
舞台から降ろされるほど下手な演技の役者さんを指すようになったとか。
皆さんもいろいろ調べてください。
ちなみに、海外では演技の下手な役者のことを「ham actor」と呼んでいます。
日本語に訳すと「ハム役者」です。
「ハムレットはどんな役者が演じてもヒットする」ということからそう言われるようになったそうです。
日本独特の表現かと思い込んでいましたが、まさか英語にもあったなんて。
今回のブログはここまでです。次回の更新をお楽しみに。