こんにちは。友塾の塾長の田中研一郎です。
みなさん、新学年への進級、おめでとうございます。
「心機一転、今年は勉強、がんばろう!」と気合いが入っている方も多いのではないでしょうか。そこで、今回から、何回かにわけて、
についてお話していきたいと思います。
これは、3月に友塾高校生部にて塾生や保護者向けに実施した「成果が出る勉強法セミナー」でお話しした内容のご紹介になります。高校生だけでなく、中学生や中学生のお子様を持つ保護者様にもお役に立てるのではないかと考え、ブログにてお送りすることにしました。
初回の今回は、
「コツコツ派」の人が陥りやすい もったいない勉強法
読者の方で以下のように思った経験のある人はいませんか?
「毎回授業の前には予習をして授業を受けて、授業の内容もよく理解できたと思うのだけれども、テストでは点が取れない…」
こういう方へのアドバイスです。
「授業内容をよく理解するために必ず予習をしてきてください」とか
「授業で指名するから答えられるように予習してきてください」って先生に言われますよね。それをしっかりとこなしている理想的な生徒さんによくみられるこのケースの問題点。
真面目に取り組んでいるだけにショックも大きく、そのため「苦手科目だ」とネガティブな印象を持ちかねないと思います。
そんな方にぜひ、やってほしいことが、
「授業の復習」です。
「予習の時間を少し減らしてでも復習の時間を確保するようにする」ことをおすすめします。
「な~んや。そんなことかよ!」
と思われましたか?
でも、実は、この「復習の重要性」が最新の脳科学の観点で理にかなっていることが明らかになってきているのです。その点も踏まえて説明します。
以下、樺沢紫苑著『アウトプット大全』というシリーズ累計80万部発行の大ベストセラービジネス書の内容を一部ご紹介します。
勉強する、といってもいろいろな勉強がありますが、そのなかで、
「授業を聞く・受ける」「教科書・参考書を読む」ことにより知らなかったことを知る工程って必要ですよね。それを新情報の《インプット》と呼びましょう。
脳の仕組みとして、
《インプット》された情報は、脳の「海馬」という場所で一時保存され、次にその情報が必要となった時にすぐ思い出せる仕組みになっています。ただ、「海馬」は一時保存の役目で「短期記憶」の場所であり、その情報が一定期間内に複数回使われて《アウトプット》されることにより脳はその情報を「重要な情報」と認識し、大脳の奥深く(側頭葉)で「長期記憶」として保管するのです。この一定期間というのが「2週間から最長でも1か月」ということです。
逆に、この期間内に複数回使わないと、つまり《アウトプット》されないと、脳はその情報を「不要な情報(忘れていい情報)」として処理するのです。
どうでしょうか?ゾッとしませんか?コワくないですか?
せっかく勉強したのに、たった1か月復習しないだけで忘れてしまうような脳の仕組みになっているのです。テストで点が取れないのは、「苦手」だからではなく、「脳の構造上、忘れてしまう」勉強法をしていたからなのです。
まとめ
授業や参考書等で学習した内容《インプット情報》は、2週間~1か月以内に
複数回の復習《アウトプット》しないと忘れてしまう
次回も、3月に実施した「成果の出る勉強法セミナー」でお話しした内容をご紹介したいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
おすすめ図書(参考文献)
タイトル:アウトプット大全
著者:樺沢 紫苑(かばさわ しおん)
出版社:サンクチュアリ出版